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AACA賞2015
芦原義信賞(新人賞)
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Seto
AACA賞2015 芦原義信賞(新人賞)
Seto
作 者:原田真宏+原田麻魚/MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO
所在地:広島県東広島市黒瀬町楢原276-7
選評
大型クレーンが建ち並ぶ瀬戸内の海際の急斜面に民家が点在している。
かつて造船で栄えた町の過疎化が深刻となったことから、地元の造船会社が、子供のいる家族限定の社宅を建て町の存続、活性をはかった。依頼された設計者は、町に住民が集まる平地がないことに着目し、地域の人々の交流の広場を建築的につくる事を最優先に構想した。道路から数段あがった広場は瀬戸内の海に広がり解放的である。屹立する矩形のかたちと屋上広場を構成するコンクリートの大きな矩形には、合計36住戸が入っているが,この広場からは解らない。大きなL型の矩形は,東西に開口部を持ち瀬戸内海への南急斜面に腰を下ろしたコンクリートのオブジェのようでもある。そう見えるのは、デザインされた60mmもの大きな目地がコンクリートのエッジを切って破綻なく収まっていることや、錆を生かした肉厚の鉄が,階段や手すりやサッシュや扉などに精緻なディテールで納まり、素材の特徴や性質を生かした巧みな緻密さによって、緊張感をもたらしているからだろう。
屋上広場のふたつの開口から階段をおりると、住戸が並ぶ内廊下に至り、親密なスケール感と細やかなデザインが散りばめられて、優しさに満ちた工芸品のようである。住戸内の打ち放し壁も、型枠材の木目を生かして表し、コンクリートの流し台や木紛ボードの造作家具など、フレッシュで無駄のないヒューマンな感性が伝わってくる。
急斜面を海辺の道路へと簡素な鉄階段の近道を設けるなど、地域住民の生活に寄り添い、敷地の制約を超えて発揮された「文化的空間」をという建築的構想とデザインは、大胆かつ清々しい作品であリ、芦原義信賞にふさわしい。
選考委員 藤江和子
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かつて造船で栄えた町の過疎化が深刻となったことから、地元の造船会社が、子供のいる家族限定の社宅を建て町の存続、活性をはかった。依頼された設計者は、町に住民が集まる平地がないことに着目し、地域の人々の交流の広場を建築的につくる事を最優先に構想した。道路から数段あがった広場は瀬戸内の海に広がり解放的である。屹立する矩形のかたちと屋上広場を構成するコンクリートの大きな矩形には、合計36住戸が入っているが,この広場からは解らない。大きなL型の矩形は,東西に開口部を持ち瀬戸内海への南急斜面に腰を下ろしたコンクリートのオブジェのようでもある。そう見えるのは、デザインされた60mmもの大きな目地がコンクリートのエッジを切って破綻なく収まっていることや、錆を生かした肉厚の鉄が,階段や手すりやサッシュや扉などに精緻なディテールで納まり、素材の特徴や性質を生かした巧みな緻密さによって、緊張感をもたらしているからだろう。
屋上広場のふたつの開口から階段をおりると、住戸が並ぶ内廊下に至り、親密なスケール感と細やかなデザインが散りばめられて、優しさに満ちた工芸品のようである。住戸内の打ち放し壁も、型枠材の木目を生かして表し、コンクリートの流し台や木紛ボードの造作家具など、フレッシュで無駄のないヒューマンな感性が伝わってくる。
急斜面を海辺の道路へと簡素な鉄階段の近道を設けるなど、地域住民の生活に寄り添い、敷地の制約を超えて発揮された「文化的空間」をという建築的構想とデザインは、大胆かつ清々しい作品であリ、芦原義信賞にふさわしい。