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AACA賞2016
奨励賞
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実相寺 毘沙門堂
AACA賞2016 奨励賞
実相寺 毘沙門堂
作 者:山田誠一 (山田誠一建築設計事務所)
所在地:静岡県静岡市清水区清水町12-19
選評
独居老人の孤独な死が報道されるたびに、かつてあった地域社会の密度が極端に希薄になっていることを感じる。そんな時代の流れに危惧の念を抱いたこの寺の住職は地域のコミュニティの新たな芽吹きとなることにも期待を寄せながら、通夜を執り行い故人と向き合うことのできる小堂を造ることに行着いた。敷地は清水港に近い静かな住宅街にある。作者はこの地域で仕事を始めて以来ずっと地域の中で設計の仕事をしており、住職と地域の将来についての意識を共有している。
駐車場を通って近づくと門を兼ねた一対の厚いコンクリート壁とその外に広がるリン酸処理されたT形鋼の連続する軽快な塀。それと微妙に重なる位置にこの小堂がある。これらが境内の奥にある本堂への心地よい距離感を感じさせる。方形の屋根に近づくと格子の壁の中に手を広げるような形で白い厚い壁が迎えてくれる。四角形のボリュームの中に内包された八角形の骨格が創る、静謐な空間がこの毘沙門堂の主役である。極めて小さな空間なのに、故人を囲む椅子に腰を下ろすと身の引き締まる厳粛で不思議な感覚を持つ。この小ささがいい。基本的に構造は八角形である。それを包む屋根と格子の壁とは四角だ。四角と八角の間の部分がサーバントスペースである。トイレやシャワー室、休息室、倉庫などコンパクトに嵌っている。この四角いボリュームが八角形の小堂に奥深さを与え、仏教の宇宙観を体現する、厳かな「生と死の祈りの場」となった。極めてさわやかで作者の将来性を感じさせる好作品である。
選考委員 可児才介
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駐車場を通って近づくと門を兼ねた一対の厚いコンクリート壁とその外に広がるリン酸処理されたT形鋼の連続する軽快な塀。それと微妙に重なる位置にこの小堂がある。これらが境内の奥にある本堂への心地よい距離感を感じさせる。方形の屋根に近づくと格子の壁の中に手を広げるような形で白い厚い壁が迎えてくれる。四角形のボリュームの中に内包された八角形の骨格が創る、静謐な空間がこの毘沙門堂の主役である。極めて小さな空間なのに、故人を囲む椅子に腰を下ろすと身の引き締まる厳粛で不思議な感覚を持つ。この小ささがいい。基本的に構造は八角形である。それを包む屋根と格子の壁とは四角だ。四角と八角の間の部分がサーバントスペースである。トイレやシャワー室、休息室、倉庫などコンパクトに嵌っている。この四角いボリュームが八角形の小堂に奥深さを与え、仏教の宇宙観を体現する、厳かな「生と死の祈りの場」となった。極めてさわやかで作者の将来性を感じさせる好作品である。